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伸び悩みの原因

私のお薦めするサプリメント成分は、ヘム鉄

6.タイムの伸び悩みの原因は貧血かもしれません
伸び悩みの原因

以前オリンピック女子選手の半数が、貧血か貧血の治療をうけた既往があると発表されました。現在スポーツ貧血はジュニア選手も含めて大きな社会的問題です。男子選手の貧血の割合も決して低いわけではないことも知っておいて下さい。

体内に取り入れた酸素を筋肉に有効に運ぶためにはヘモグロビン・ミオグロビン・チトクローム等鉄を材料として形成される成分が非常に大きな役割を担っています。したがって鉄不足は競技能力を左右する最大酸素摂取量に大きく影響します。一見激しい運動には見えない長距離系の選手が記録的な伸び悩みに陥った時、血液検査で重症の貧血が発見される事例が急増しているようです。

鉄は酸素と結合しやすく(酸化されやすい)体中に酸素を運搬する際に、非常に重要です。赤血球中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの成分として全身の各器官に酸素を供給します。これらは機能鉄と呼ばれ、残りは肝臓等に貯えられた貯蔵鉄です。
一般に鉄不足で貧血の症状が現れるのは貯蔵鉄が不足して初めて現れると言われています。女性は月経でより多くの血液を失いますから鉄不足に陥る頻度が高いのです。
スポーツ貧血の大半は鉄欠乏性貧血です。原因はまず食品からの摂取量が少ない事が考えられますが、長時間のランニング、ジャンプして着地する際の足の裏への衝撃で血管内のヘモグロビンが破壊される事も一因とされています。激しい筋肉運動時に筋肉内で破壊される事を危惧する報告もあります。また必要以上に痛み止め(NSAID;非ステロイド性消炎鎮痛剤)を内服することにより、消化管粘膜からの出血の可能性も高まります。
代表的欠乏症状は易疲労感・息切れ・動悸・めまい・立ちくらみ・免疫力低下・肩凝りなどで、多く含む食品はレバー・卵・肉類・赤身の魚・牡蠣・赤貝やひじき・アオノリなどとされています。
サプリメントとしての摂取量30〜300mg程度(鉄欠乏性貧血治療にはそれ以上必要)、もし貧血が発見されれば医療機関から鉄剤を処方されます。
この場合の多くは非ヘム鉄と呼ばれる化学薬品由来の鉄化合物です。硫酸第一鉄に代表される無機鉄やクエン酸第二鉄に代表される有機鉄がそれに当たります。この場合吸収阻害と副作用が大きな問題になります。
鉄はお茶と一緒に飲んではいけない事は良く知られていますが、タンニンの他にもシュウ酸・炭酸・リン酸・カルシウム等が鉄吸収阻害物質です。
つまり緑茶・紅茶・コーヒー・豆腐・牛乳・玄米などは鉄補給時には一緒に摂取する事が望ましくないのです。巷では鉄分カルシウム分増量の牛乳が売られていますが、どれだけ有効かは消費者の判断にお任せします。逆に鉄吸収促進物質はビタミンC・クエン酸・CPP(カゼインホスフォペプチド)等があげられます。柑橘類を食後直ぐに摂取する習慣は理想的と言えます。
非ヘム鉄の最大の副作用は消化器症状です。悪心、胸焼け、食欲不振、下痢、便秘等様々な症状が悩みの種です。多くの貧血患者が目的達成前に鉄剤の内服を中止せざるを得ない状況に陥ります。どうしても必要な場合には静脈注射の為に通院する必要があります。
この問題を解決するのがヘム鉄です。ヘム鉄はヘモグロビン由来の天然加工食品であり、基本的には吸収阻害物質はありませんし、副作用出現頻度も非常に稀です。おまけに吸収効率も非ヘム鉄の5~8%に対して15~25%と優れています。鉄剤に関しては医薬品よりもサプリメントの方がはるかに効果的と言えるかもしれません。

鉄に代表されるミネラルですが、体内の代謝を活性化させるビタミンは微量元素と呼ばれるクロム・銅・亜鉛・セレン・マンガン・モリブデン等の体内蓄積量が少なすぎると十分に機能しない事が知られています。

私の推薦するサプリメントは十分量のヘム鉄と前述したミネラルを全て配合しています。また、造血作用もさることながら37種類の必須栄養素を豊富に含有するスピルリナを配合しており、鉄を含めたミネラル補給の強い味方になってくれることでしょう。